21日 マリンメッセ福岡で行われたゴールデンボンバーのライブに入ってきた。
人生で二回目の、ジャニーズ以外のライブである。会場を埋めるお客さんの姿も年齢層も、ジャニーズのそれとはまったく異なる。うちわもない。ペンライトもほとんどない（グッズにはあった、けどそこまで使う文化ではないようだ）そしておそらく、バンギャと呼ばれるような雰囲気の方々がちらほら……ヘドバンというものを初めて見ました。すごかった。ただパソコンの前で座っているだけで万年肩こりの自分には無理です。貴重な光景でした。ありがとうございます。
さあ、メンバーが登場すると沸き起こる歓声。黄色くない…！！
「キリショー！」わかる。
「淳くーん！」うん、わかる。
「きゃんさまー！！」「きゃんさまー！！」きゃんさま？！だと？！
様付けがそんなに普及していないジャニオタ的に新鮮な響きに驚く。ジャニで様を付けて呼ぶなら、私は知念様一択です！ありがとうございます！！
「ケンジー！」「きゃー、ケンジー！」「ケンジーーーーー！！！！」
樽美酒の人気、ぱない。
肝心の内容はネタバレＮＧなので言及しない。
ただ、今私が心から思うのは一つだけ。
鬼龍院翔、天才かよ。
おそらく、金爆のライブに一度でも入った人は、鬼龍院翔の才能に惚れ、愛さずにはいられない。
私が彼のことは知ったのは、もうかれこれ二年ほど前になるだろう。みんな大好き情熱大陸である。その放送があるのを教えてくれたのは、同じ職場の金爆ファンの人だった。
「女々しくて」のヒットで世間にその存在を認知されるようになったゴールデンボンバーを、あの情熱大陸が見逃すはずがなかった。
金爆のボーカルにして、作詞作曲を手掛けるアーティストであり、ライブの演出構成を担う脚本家でありプロデューサーである彼は、まさにゴールデンボンバーの心臓であり、ゴールデンボンバーの意志そのものである。いや、ゴールデンボンバーこそが、具現化された彼の思考であり感情なのかもしれないとさえ思った。
基本、エアバンドである彼らは、演奏を一切しない。曲はすべて、鬼龍院がパソコンで打ちこんで作っている。（ＣＤ音源はさすがに本物かもしれないがよくわからない）
さらに曲の合間の派手なパフォーマンスも彼が全部考えている。おそらくだが、舞台の照明やセットなども、彼が一人で全部考えているものと思われる。
番組の中の彼は、あんなに多くの人に笑いを届ける立場にありながら、とても孤独に見えた。歌詞を書くときは、一人でファーストフード店に行き、卓上のお手拭きペーパーにもぞもぞと書きつける。彼の書く歌詞はどれも、びっくりするほど暗い。女々しい。女々しくてなど比ではない。パフォーマンスに圧倒されて、歌の意味まで考えが追いつかないが、よくよく聞けば、現実の過酷さに打ち震える人の嘆きが、あの独特の歌詞にはたくさん詰まっている。
彼の唄は彼の叫びそのものだ。愛されたい、救われたいという叫び。その叫びの悲痛さとあまりにミスマッチな、完全に笑わせにかかっているパフォーマンスで、彼らは今日もファンを笑顔にさせる。もしかすると、誰よりも救われたいと叫んでいるのかもしれない彼が、その歌で、人生のどん底にいる誰かを救っているのかもしれないと考えた時に、私はどうしようもなく彼が愛しいと思った。
また、作詞のセンスだけでなく、金爆のライブを支えていたのは、彼の圧倒的な歌唱力と声量だった。
もう全然衰えない！最初から最後まで落ちない声量！めちゃくちゃ一緒に飛び跳ねて踊り狂ってんのにさあ！すごいよ！あっぱれ！
加えて、他の三人のメンバーが、鬼龍院を慕って全幅の信頼を寄せているのも、ジャニオタ的には胸アツな点である。信頼してないとあんなこともこんなことも、やってくれって頼まれても断る！ってなるもんなー。
じゅんじゅんはとても腰が低い方だった。絶対スタッフ受けが良い。良いに決まってる。ピンでのお仕事がもらえるのも頷ける。
喜矢武さんは、この人実はめちゃくちゃ真面目で努力家なんだろうなと感じた。
エアギターのくせに途中で手元を抜かれるんだが、指の動きがちゃんと音と合っていた。あれは相当曲を聞きこんで練習しないと無理だと思う。そういうのを、誰に言われなくてもちゃんとやる人なんだろうなと思う。あと、工作の腕前が半端ない。プロかよ。
樽美酒、イケメンの無駄遣いだし（褒めています）驚異的に足が長い。ナイスプロポーション！！！
ジャニーズのステージみたいに、特効もレーザーもなくても、会場が揺れてノリは激しくて、かと思えば照明の美しさだけで思わず息を呑むような、切なくて綺麗な場面もあり、とにかく感情が終始忙しかった。行ってよかった。ありがとうボンバー！！！
そして、ほんとに、マジで今も心の底から思ってる。
愛すべき才能の塊、鬼龍院翔。ジャニーズにもください！！！！！
