それは揺るぎない旗印~KAT‐TUNコン「quarter」感想~

初めてKAT‐TUNのライブDVDを見ました。

そもそも私が今回、よし買おう!と清水の舞台から飛び降りるきっかけになったのが、こちらの記事です。

  

smile-k2-donald23.hatenablog.com

 

今回買った「quarter」のCM。かなりインパクトがあったと思います。発売日辺りからけっこう流れていたのを目にしていて、どう見てもエロい亀梨くんや、事故?(cv.中丸君)みたいなRAYの特効シーンなど、ちょっとずつ私の意識に引っかかっていました。

気になる~、ここにきてKAT‐TUNが超気になる~、と思っていた矢先、先述の素晴らしい記事を読んで、やはり買うしか……と腹を決めたのです。

 

ぶっちゃけ、私はKAT‐TUNを知りません。

ジャニオタ歴≒嵐担歴である私は、今夏JUMPに転げ落ちるまで、なかなかに重い嵐オンリー担でした。一途こそ愛、とすら思っていました。そして、そんな嵐担だった頃から、嵐と一番対極にいる、いわば、自分の好みと最も遠い場所にあるものがKAT‐TUNである、と思い込んでいました。DVDのMCで彼ら自身言っていたように「なんだか怖そう」「冷たそう」「不良っぽい」というなかなかのマイナスイメージですらありました。

その凝り固まったイメージに亀裂を入れてくれたのは、翔さんの夜会に出た亀梨くんです。

この夜会で見た亀梨くんで一番印象に残っているのは、彼の地元の商店街の人々とのやりとりです。なんでもない、ただの日常会話だけど、とても印象深かった。お肉屋さんだったかな?お店のご主人が亀梨くんを見つけて、とても驚いた顔で「かずくんか?!」と言って窓を開けてくれて、亀梨くんも「あ、どうも、ご無沙汰してます」みたいなはにかみ顔で「ああ、この人、こんなふうに柔らかい顔をするのか」と、本当の亀梨くんを見つけてしまった感がとてもありました。あんなふうに、いろんな人から気さくに声を掛けてもらえる人が、悪い人なわけないじゃないか。この段階で、私の中のKAT‐TUNのイメージはかなり氷解しました。昔なじみのケーキ屋さん(パン屋さんだったっけ?)のご主人も亀梨くんとの再会を嬉しそうにしていて、なんというか、この人はここで確かにたくさんの人に大事にされて育った、普通の野球少年だったんだなあというのがひしひしと伝わってきて、あ、ヤバい、好きになりそう、と思いました。そう思ったので、たぶん10回くらい見てデータを消してます(笑)この時は未だ、掛け持ちとか夢にも思ってなかったし、他のグループに落ちそうなのが、ただ怖かった。ちなみに、余談ですが伊野尾ちゃんが出たVS嵐書店ガール回や、ニノさんゲスト回なども、何の本能か伊野尾担になるまでに全部消しちゃってるんですよね、私(笑)よほど伊野尾沼が怖かったと見える……マジで無駄な抵抗だったな。

たしか、この夜会は「ジョーカーゲーム」の告知だったと記憶しているのですが、その後ちゃっかり映画も見に行きました。あれは間違いなく亀梨担のための映画でした。が、ここでは亀梨くん、及びKAT‐TUNにはハマらず、けれどどこか気になる存在であるまま、今日に至ります。

 

前置きが長くなってしまった……そういうわけで(?)アイドルKAT‐TUNの知識がまったくない私が見た、初めてのKAT‐TUNコンの感想です。知っている曲は、テレビサイズのシングル曲のみ!それも歌番組の特番とかで聴いたことあるな、くらい。以下の感想文の文末にはすべて「これはKAT‐TUNの通常運転なんです?」という疑問文が省略されています。

 

 

OVERTURE

まず、センステにせりあがっていく長方形の舞台装置。特典のビジュアルコメンタリーで「伝わってる?」とメンバーが言ってたけれど、ごめん、私には伝わってなかった…!笑これがハイフンだとは思ってもみなかった!ごめん、マジごめん!でも、二回目見たら、おお、なるほど、と思ったよ。

四分割のムビステにメンバー登場。このムビステの形、斬新!

そしていきなり始まるC&R。これは…!これはKAT‐TUNコンではお決まりなの?ですか?すごい…なんだか、言い方があれかもだけど、儀式っぽいなと思った。C&R大好き星人なので、早くも参加したくて堪らなくなる。

 

KISS KISS KISSからIn Factまで

聴いたことあるぞ?!ていうシングル曲が多かったイメージ。ドラマのタイアップが多いんだなーと思った。そして、客席を煽りまくる中丸君に「?!?!」となる。シューイチでプリンやらフィナンシェやら作ってた人とは別人だ!というか、シューイチは中丸君をどうしたいの?!(どさまぎ)

私はシングル曲だとBIRTHが一番お気に入りで、ドラマもすごく好きだったなー。あの枠のドラマにしては近年の中でも珍しくしっかり見ていた記憶。

あと、衣装がすごくおしゃれ。豪華だけど、華美過ぎず、KAT‐TUNと聞いてイメージする派手さというか、高貴さというか、そういうものに近い感じがした。ざっくりいうなら羨ましい。JUMPにもお金下さい……。そしてそのセンス、嵐にも分けてあげてください(嵐の衣装は豪華だけどどっかしらトンチキだったりするという私的感想)

上着脱いだ亀梨くんの露わになった二の腕に、意外と筋肉あったのびっくりした。もっと細っこいイメージだったよ!

 

~Japanesque~

ここからはそれぞれのテーマに沿ったアレンジが続くけど、原曲を一切知らない為、「あの曲がこんなんになるの?! ひゃー!」みたいな驚きがなくて、なんとも申し訳ない……定期的に和物がやりたくなるとコメンタリーで亀梨くんが言っていたのが印象的。和風×KAT‐TUN最高すぎたので、今後も是非定期的にお願いします。Jr.がいっぱい出てきて、とても群舞っぽい演出もいいなと思った。ここに関しては後述します。

Lovin’Uが始まると、あれ?わたし、いつの間に吉原に迷い込んだ??てなるよね。バックの映像も相まってとても綺麗。妖艶な視線を残して去っていく亀梨くん。期待を裏切らない。

 

~Rock~

とても私の中でKAT‐TUNだなー!!と思ったのがRockのコーナーだった。外野から見たKAT‐TUNのイメージにとても近いと思う。ジャニーズのロックっぽさを一人で背負ってるみたいな上田君の登場から始まるところとか。上田君以上にロックが似合う人、ジャニーズにいなくない?!でもたぶん、コメンタリーみて思ったけど、本人の中身はそこまでロックじゃないよね?!普通に良い人の空気感が滲み出てたよ!似非ロック感を感じさせないところがプロだなーと思わせる。そして、私のロックに対するイメージがなんかちょっと間違ってるんだろうね!ロックってだいたいなに?!(落ち着こう)

メインステージ中央の円形画面が四分割される演出が印象的。映像が綺麗だった。歌も相まってとてもぐっとくる。

FIRE and ICEのレーザーが超綺麗だった。冒頭でムービングに幾何学模様を描いてるのとか、思わず美しさにハッとしてしまう。

 

~MC~

今夏、ただひたすらJUMPのDVDを見てきた私には、とても安定感のある、安心して楽しめるMCでした。成人男子のふっつうのくっだらない日常会話、という感じで、どのグループもある程度時間を経て、互いの関係性が構築されてくると、その人たちだけの独特の空気感が出てくるものだと思うけど、これがKAT‐TUNの日常なんだなーと新規にはとても興味深かったです。それにしても中丸君は、いつもこんな調子で喋りまくるんです?すごいなー。口から先に生まれてきたみたいだと思った。

 

~Digital~

今回の四つのテーマの中で、一番好きだなーと思ったコーナー。冒頭の田口君のダンス、そしてその後の田口君監修のダンス。もう、田口君!すごいよ田口君!リアル8頭身田口君!長い手足の美しさが遺憾なく発揮されてる…!中盤のマッシュアップがすごかった。四つの曲でやってるのに、違和感とか全然なくて、圧巻のパフォーマンス。現場で見たら、目が足りない…!てなりそうだった。

コーナー最後のRADIOがお気に入り。ここにきてやっと、上田君の声の美しさにハッとした!爽やかさとほのかな甘さが香るようなとても澄んだ歌声で、あー好きだな~と思った。さっきまでのロックっぽさはどこへ行きましたか?!

 

~中丸君のヒューマンビートボックス

彼はいつからボイパからヒューマンビートボックスにクラスチェンジしたのですか……この人本当にシューイチでお菓子を以下略

コメンタリーで長いだのなんだの言われていましたが、いつもはほんとにもっと長いのでしょうか? 見ていて楽しくて、あまり長さを感じさせなかったよ? あと、彼はキャラが1個乗っかってる方が生き生きしてる気がしました。

 

~Shuffle~

これ、絶対ヲタクが大好きなやつッ!!!!!! ジャニーズ界で流行って欲しい……!!!!! わたし大興奮…!惜しむらくはやはり原曲を知らないという点。でもそれでも超わくわくして面白かったー!!!!

中丸君のソロをまるで自分のソロかのように完璧に歌い踊る田口君がめっっっっっちゃくちゃ可愛くてどうしようかと思った!!!!!曲とか振りが可愛いのか、それとも田口君が可愛いのか、もうよくわからない!どっちも…?!ですよね!!!!!わかります!!!!! しかもなんかすっごいちっちゃな台の上でバキバキに踊ってんのも、どういう運動神経なの?!天才なの?!ねえ、田口君!!!

Real Faceをカラオケっぽく全員で歌うのも、いいなーいいなー、KAT‐TUN担いいなー!!と私はKAT‐TUN羨ましいお化けになりそうでした。絶対楽しいに決まってるもん!いいなー!!!!(まだ言う)

「ありがとう」はまたしても上田君の歌声にやられる。青春×上田くんの歌声の親和性、半端ない。

「キラリト」は曲終わりの田口君の笑顔にまたしてもやられる。あの笑顔は永遠の少年、田口淳之介だった!好きしかない!

この2曲は歌詞もとても好きだった。青春の気配がする歌がとても好き。終わらない青春の中にいるジャニーズが好き。逆にKAT‐TUNてまだまだこういう若手っぽい歌も歌うんだなーと思った。

 

Dead or Alive

映画の記憶がフラッシュバック。イントロの疾走感に中毒性を感じる。衣装がゴールド×黒で、派手だけどまた派手すぎず、ちょうどいい塩梅でオシャレなのほんとズルい。そのセンスをぜひ嵐に以下略

この一貫してオシャレでハイセンスな衣装の感じも、KAT‐TUNの雰囲気を作るのに一役買ってるよなーと思う。

「RAY」

CMでおなじみ、ド派手な特効がバンバン出てくる。曲調も演出も歌詞も歌い方とかも、私が思うKAT‐TUNぽさが全部詰まってた!むちゃくちゃかっこいい!ひゃー、これぞKAT‐TUN!!ありがとうございます!!!!とKAT‐TUNがいるこの世界に向けて無駄にお礼が言いたくなった。

「それぞれの空」

このコンサートを通じて一番好き!です!!!!と思った曲。

そして、先生!!田口君が!!!泣いています!!!!わーーーーん、田口くん!田口くん!!田口君じゃなくてもこのエモさ、泣くしかない!

バックの画面の星空の映像も、とても綺麗だった。これはこれでRAYとはまた違うけど、すごくKAT‐TUNみがあるなと思った。詳しくは後述します。

それにしても、私はKAT‐TUNのゴリゴリのダンス曲より、バラードよりの曲の方が好きだ。4人の歌声って実はとてもバラード向きなのでは。シングル曲ってとにかく攻めてるのばかりだけど、それもいいけど、初めてバラードを聴いたら、こっちのが遥かに好きだった。

 

~アンコール~

なんというか、こう、私が勝手に思ったことですが、アンコールに関してはファンとKAT‐TUNの聖域、という感じがしました。なので、なんと言っていいのかわからないけど、すごく、KAT‐TUNとハイフンの絆を見た、という気がしています。これに関しても後述します。

 

 

~総括・KAT‐TUNという揺るぎない旗印~

最後の挨拶で中丸君も言っていましたが、KAT‐TUNは外から見ていた私でも度肝を抜かれるような出来事が色々あったと思います。色々、なんて言葉では片づけられないような色々があり、その度にグループの形、ファンの形も劇的に変わってきたのかな、とずっと外から遠巻きに見ていた私は勝手に思っていますが、一つだけ外野から見えていた景色として、はっきりと言えるのは、何時の時も「KAT‐TUN」という存在が揺らぐ瞬間はなかった、ということです。

ここでどうしても思い出すのは同じようにメンバーの脱退を経験しているNEWSやJUMPです。もうほんとに外野の私が言うことじゃないかもしれないけれど、NEWSやJUMPの人数が変わった時って、同時に、このグループこれからどうなるの?消えてしまうの?という不安がファンや世間に広がっていたように思うのです。それはそのまま、当事者である残されたメンバーが抱えていた不安や葛藤そのものでもあったのかな、と。

でも、KAT‐TUNにはそれがなかった(超個人的な感覚です)少しも揺るがない強さがあった。本当はどうかなんて知らないけど。もしかしたら、もしかしなくても、KAT‐TUNもNEWSやJUMPのように、メンバーの脱退という空白をどうするか、悩み苦しんだのかもしれない。でも、それを表に見せなかったように思うのです。見せられなかっただけなのかもしれないけど。私が見落としてきただけかもしれないですけど。でも、このコンサートを見ても、揺るがない彼らの強さ、というのをやっぱりすごく感じて。

KAT‐TUNって旗印なのかなって。何があっても、ここにまたみんなで戻ってこようという約束。ここが帰ってくる場所だよという、その為の旗印を担いで歩いてるのがKAT‐TUNの4人なのかなと思いました。そういうイメージが降ってきた。

人生はいつも「立ち向かう」か「座り込む」かの二択だ、とは漫画「3月のライオン」に出てくるモノローグですが、たとえばファンが人生の道程で座り込んでしまった時、他のグループだと、そっと隣に寄り添ってくれて、背中を押したり手を引いたりしてくれるイメージなんです。でもKAT‐TUNって、行くの?行かないの?自分で決めなよ。俺たちは行くけど、って感じの応援の仕方だなって。伝わるかなこれ。ファンを甘やかさない。でも、見捨てることもしないし、何て言ったらいいのかなあ。歩みは止めないけど、ちゃんと後ろも気にしてくれている安心感というか。俺たちのファンはそんなに柔じゃないだろ?という自負があるというか。それが誇りであり、KAT‐TUNとハイフンの絆というか。それを言葉にしないクールさも含めてめっちゃKAT‐TUNという気もするし(とても頭悪そうな文ですみません)

とにかく!離れてても絶対に繋がっている、というKAT‐TUNの想いを、私はずっとDVDを見ながら受け取った気がしました。だからこそ、「それぞれの空」にある、

 「永遠にずっと かけがえのない大切な場所が 離れていても いつもどこかで 見守っているから そっと」

 という歌詞がとても心に染み入ってくるのかなあと。そして、その絆を確かめ合うのがアンコールのあの時間なのかなと。最後に手を繋ぐじゃないですか、KAT‐TUNもファンも。「we are!」って言ってくれるのとかも、そのweは絶対4人じゃなくて、4人とファン全員っていう気持ちが乗っかってるのが分かるし、そういうのもKAT‐TUNらしさかなと思いました。

あと、やっぱり外から見たらとてもクールなイメージだったわけですよ、KAT‐TUNていうのは。でも、今まで見たジャニーズグループの中で、一番チームの力を感じたのがKAT‐TUNでした。これはとても、意外な収穫だった。あのー、ジャパネスクのコーナーの和太鼓だったり、マッシュアップのダンスだったり、Jr.を要所要所でたくさん使っていて、いつもそうなのか知らないけど、でも、こうやって先輩のバックで、ただ同じ振りを空間を埋めるために踊る、というのではなく、大事なコンサートの演出として存在している感覚というのは、あの初々しいJr.たちにとってとても財産だろうなと思ったのです。そりゃ、振りが入ってなくて大丈夫か?!と思うような子もいたけれど、そういう子もまるごと引き受けてるKAT‐TUNってすごく、実は後輩を育てているのでは?!と。いつもこうなのか知らないけれど、何かしら大人の事情があるのかしらんけど、このコンサートに限っていえば、そういうKAT‐TUNの懐の深さを感じました。実際、デビュー前からJUMPのメンバーを可愛がってくれたりと、けっこう実はKAT‐TUNって面倒見が良かったりするんだよな。うん。

 

絶対書き漏らしてることがありそうですが、むちゃくちゃ長くなってしまったので、ここらで一旦終わりたいと思います。

とても、とてもボリュームのあるDVDでした。これで5400円税別はほんと、価格の設定を間違ってるから!!初回盤、まだ買えるのかな?買えるようなら絶対初回がいいと思います!特典のビジュアルコメンタリーとか55分もあった!大満足!それにソロアングルもついてるんだよ?4曲4人全員分だよ?!どんだけサービスいいの?! こんにちはKAT‐TUN沼!!!!! 本当に、すんばらしいコンサートをありがとうございましたっ!!!!!