溢れた音楽は、前にしか進まない【Sexy Zone STAGEツアーのこと】

ちょうど一年前、マリンメッセ福岡で、初めてSexy Zoneのコンサートに入った。めちゃくちゃ楽しくて、次のコンサートも絶対行きたいと思ったことを、今もはっきりと覚えている。

だって、予感があった。
ウェルセクコンで、perfect portionを歌い踊る5人を見ながら「あ、嵐の次に時代を作るのはこの子達だ」と、何の根拠もないけど、そう閃くように降りてきた瞬間があって。
確かめたかった。次の扉が開く瞬間があるとするならば、この目で見て、予感を確信にしたかった。
Sexy Zoneは、私の中でちょっと変わっていて、この一年でじわじわ好きを集めてきたグループだった。ジェットコースターみたいに一気に加速して落ちるように好きだーーーー!ってなるんじゃなくて、発売されるCDやDVD、一つ一つ作品を知るごとに、ちょっとずつ好きが降り積もってきたような感覚があって、このSTAGEツアーでついに溜め込んできた気持ちが溢れたように思う。


書きたいことはたくさんあって、ここでしんだ、というかオタクは漏れなくしぬしかない、みたいな演出が随所にあって、本当に全部見所で、ここを、ここも、これも見てくれ!!という気持ちと、ネタバレ見ずに入ったらさらに楽しいだろうから、なるべくみんなネタバレ見ずに入ってくれ、という相反する気持ちがずっとぐるぐるしているので、さらっと書くけど、本当に本当に演出が素晴らしすぎて、あのー、去年の風磨くんのソロコン「風 are you?」を見ながら、これいい…!と思った演出がごんごんぶち込まれてたのは本当にありがたくて、今回構成の指揮を取ったという風磨くんを初日から拝み倒して今に至ります。天才って安易に使いたくはない(その裏に絶対計り知れない努力があると思うから)けど、うっかり手放しに天才!と初日ツイートしてしまったくらい、彼の構成センスには脱帽です。

風磨ソロだけじゃなく、メンバーそれぞれのソロコンの良いところとか、特技をちゃんと活かせるシーンを風磨くんは作ってきてた。それが素敵だった。ケンティや勝利くんは楽器だったり、マリウスくんは英語だったり、聡ちゃんはダンスとか、たぶん、風磨くんの思うメンバーの良さっていうのを一個一個自信と期待を持ってこちらに提示してくれてるんだろうなと思ったし、それにそれぞれがきちんと応えることでSexy Zoneというグループの今が、ステージの上にどんどん浮き彫りになっていくようだった。
風磨くんは「何もないと思っていた何か」に意味を与えることの出来る人だと思った。ゼロの概念をこの世に作り出した人みたいに、ただ流れていく時間を可視化させ、観客の気持ちを上げてくスイッチにしたり、MCでちゃんとメンバーそれぞれに話すタイミングを渡したり、人や物に新しい役割や価値観を生み出す人、存在や居場所を作りだす人なんじゃないかなあと、名古屋公演中ずっと、そんなことを思っていた。「見えないけれど確かに存在するもの」記憶だったり感情だったり、そういうものの存在に対する感度が高くて、その割にわかりやすく照れ屋で、だけどそれを彼なりの言葉でストレートに伝えてくれるから、風磨くんの作る曲はあったかいと思う。そういうところがまた、人間臭くてとても好き。
風磨くんの構成の根っこにはもちろん、愛があったと思うんですが、風磨くんって自分にとっての内側と外側に明確な線引きがあって、内側のものは全力で愛すし守るけど、外側にはわかりやすく塩対応みたいな印象がずっとあってですね、まあ本人曰く反抗期でセクゾに対してふてくされてたのが、5年かけてやっとSexy Zoneというものをその内側の大事な箱に入れる事が出来たんじゃないかなと思っていて。だから、こっから俺はSexy Zoneを愛すし守るしこうやって一緒に戦っていきます!見てろよ世界!!という決意表明を受け取ったような気がしました。
あと、ケンティのキャラ立ちが凄すぎて今まであんまり注視してなかったんですけど、風磨くんも相当クセ強いよね!さすがケンティのシンメだなーと、恐らくですけど、あれだけクセが強い人がシンメでその人と並んでも食われないくらい存在を誇示しないと生き残れなかったのではと考えると、菊池風磨中島健人のキャラに対等であるくらいクセが強くならざるを得なかったんだろうなーと思うわけです。風磨くん曰く、がっつり仲良くなった今、これから、ふまけんはもっともっと面白い、他の追随を許さないシンメになっていく気がします。それは仲良しこよしとかそういうことではなくて、もっと、根源的で侵し難い無敵感のようなものが、二人なら創り出せるのではないか、と思うのです。だって、ジャニーズに入らなければ、絶対に出逢わなかった二人だと思うから、その意味をこれから体現していくのかなーと。ただそこに過剰に意味を見出そうとしてもダメだろうし、でも、コンサート中の二人を見てれば、もう何かが始まっているような気もして、すっごいわくわくしたなあ。

『音楽は戻らないよ。前に進むだけだよ。
一緒。
心が動いたら、前に進む。
好きになった時、人は過去から、前に進む』
ドラマ「カルテット」9話

今のSexy Zoneを見ていると、このすずめちゃんの台詞を思い出す。
5年の間に、ありすぎるくらいいろんなことがあって、ファンもメンバーもずっとどこか地団駄を踏んでいたような部分があって、でもそれがあのカラフルeyes発売以降、ゆっくり世界が回り始めて、全員の心が、音楽が、ちゃんと前に進み始めたように、私には見えました。

音楽は戻らない。
進み続ける。
Sexy Zone5人でしか奏でられない音楽をどうか、もっともっと響かせて、私の、誰かの、心を動かし続けて欲しい。


あーーー本当に楽しいしかないコンサート!
また全部終わったら、ちゃんと演出とか諸々含めた感想書くぞー。