花の名は、Sexy Zone ~Welcome to Sexy Zoneのすゝめ~

 また、すごい若い子たちが階段百段くらい飛ばしてデビューしたな。

 

Sexy Zoneがデビューした時、生粋の嵐担だった私の、Sexy Zoneに対する最初の感想はそれだった。

メンバーの年齢に対してグループ名が大人っぽくて、中身と外見がちぐはぐだなあと思った。おそらくこの事態がどういうことなのか、よく分からないままにバラを持って踊らされている感がすごくて、この子たち、これから大丈夫なんだろうか、と外野ながらに心配したことは、まだ記憶に新しい。

「Mildも地球の裏側じゃWildになる」って歌われた時は天才かよ!!!!!と膝を打ったし、嵐のA・RA・SHIをどこか彷彿と思わせた。時代を創ろうと高らかに宣言するデビュー曲を耳にする度、いつか本当にこの子たちの時代が来るんだろうな、と漠然とながら思った。

 

その後、2014年に巻き起こった謎の3人体制に、多くの人が戸惑いながらもついていくことを決めたり、泣く泣く離れていったりしているのをずっと横目に見ながら過ごしていた2015年冬。

「カラフルEyes」のリリースイベントの日。五人体制の復活が明確なものになると同時に、更新されたジャニwebでの風磨くんの文章がとても印象的だった。

止まってしまった針を、僕たちと一緒にもう一度動かしましょう(ニュアンス)と呼びかける彼の言葉は真摯で切実で、力強く、赤裸々で、私の胸を打った。そこにあったのは、全てを引き受けるという真っ直ぐな覚悟だった。子供だ、とばかり思っていた子達は、目まぐるしく過ぎる季節の中で、着実に大人に近づいていたことを教えてくれた。彼らは確かに子供だったけれど、子供なりに、自分たちを取り巻く世界が、いつからか歪に傾いていることを知っていたのだと思った。それは、冷たい雪の下で、じっと春を待つ花の種のようだと思った。しなやかな強さを蓄えながら、いつか必ずやって来る春に、芽吹く日を夢見る、美しい花の種。

 

だから、アルバムが出るよ、と発表になった時。これは買わなければ後悔するかもしれない、と思った。

リード曲「24-7~僕らのストーリー~」が朝のWSで解禁になった時には、わああ、かっこいい…!と軽率にときめいてわくわくした。

届いて再生した初回版特典のDVDは、私が思っていたセクゾらしさはもちろん、こんな顔もあるんだ、こんな空気感なんだ、とSexy Zoneをまったく追いかけてこなかった私には、どれも新鮮でありつつも、そこはイメージ通りなんだね!と答え合わせ出来る部分もあったりと、内容の充実さにお腹いっぱいだった。普通に考えて、MV二本とメイキングとメンバーのビジュアルコメンタリー付きのバラエティよりの特典映像って豪華…。セクゾ運営陣の気合いを感じたラインナップ。

 

以下、特典映像なんかを見つつ、個別に感じたこと。

マリウス君

天使だった。いやー、ほんとに語彙が死に絶える愛らしさ。そりゃ、JUMPの光君だって、マリウスのこと女の子だと思うわ(duet/2016/4月号参照)これでまだ15歳とか人類の奇跡すぎる。

本当に間違って人間に生まれた天使なんだな、と思うぐらい澄んだ空気。もはや白でもない透明。純度100%って感じ。お兄ちゃんたちにわちゃわちゃ愛されながら、これからもすくすく大きくなってね、という気持ち。どんな大人になるのか、全く読めないから期待しかない。

 

松島君

ずば抜けて良い子。この「良い」にはあらゆる意味が含まれる。とてつもなく優しいという意味でもあり、天然さも、勘の良さ、人当たりの良さ、総じてすべて詰め込んだ「良い子」およそこの子が場に居れば平和にすべて丸く収まりそうだと思った。天性の愛され気質なんだろうなと思う。常に全方位的(メンバー、スタッフ、ファン)に気遣いが出来る、それも無意識的にそれをやれるのがすごい。だから、マリウスくんと一緒の時のマイナスイオンの放出具合が半端じゃない。

 

聡マリのユニット曲「Sweety Girl」は今の彼らにピッタリな年相応のポップなど真ん中の恋愛曲。イントロのキャッチーなキラキラさと、サビのちょっとレトロなポップさがクセになる。

 

勝利君

一秒ごとに麗しい。さすが永遠の0番。普通に呼吸してるだけでかっこいい。のに、寺修行のラストはほんと、お腹抱えて笑った。年相応の少年・佐藤勝利を垣間見ることが出来てとてもよかったです。ソロ曲「Last winter’s night」は勝利君の作詞で、もう彼の破裂しそうな想いがぎゅっと詰まってて、きらきらした切なさが溢れてるとても素敵なバラード。

 

悲しい声の中で

悔しい思いもした

きっと君と泣ける筈さ

嬉しいよ その瞬間

 

コンサートでこんなの聴いたら泣くね。そりゃ泣くよね。泣きたいよね、全力で。

普通に聴いたら恋愛の曲、なんだろうけど、もうこの手の曲は大抵アイドルからファンへのメッセージとしか受け取れない都合のいい脳みその私は、この歌詞の君=ファンのこと、だと思っているので、謝らなくていいんだよ!と全力で駆け寄ってハグしてあげたくなる。

 

風磨君

昨年末に髪をシルバーアッシュにしてからというもの、美人すぎる…!!と私の中でもっぱら評判の彼。ジャニwebの連載に溢れる翔さんに対するリスペクトといい、年相応の尖り方といい、とっても今時の大学生感出ててとても面白いし、そういうところも含めてとても好き。今の風磨君にはぜひ翔さんの「Touch Me Now」をやって欲しい。あの頃の翔さんのやんちゃさをもっとお洒落よりにしたのが今の風磨くんかなあと、個人的には思って見ています。

自身作詞のソロ曲「But…」はその風磨くんのオシャレ感が出まくってて超好き。迸るインテリジェンスって感じ(急募:語彙力)こういうのが好きなんだね!好きそうだもんね!そういう風磨くんが好きだよ!!っていう。ラップの空気感とかはやはり、私はどうしても翔さんみを感じてしまうんだけど、だからこそとっつきやすいとも言えるかな。ちょっと櫻井担の人にも聴いて欲しい一曲。

 

何とかするよ

あの日の秒針はまだ動かないけど

 

の部分に、あの日のジャニwebを重ねてしまう。

 

健人君

このアルバムの特典映像で一番印象が変わった人。

中島健人=アイドルマシーンなんだと勝手に思ってたけど、実際天性のアイドルっぽさも所々に感じさせるけど、なんというか、想像よりめちゃくちゃ人間だった。ちゃんと、地に足の着いた、それでいてきちっとアイドルを務め上げている、一人の血の通った男の人なんだなーと思った。二次元の存在かと思いきや、今のSexy Zoneらしさが出てる、と語る彼は、5人の中で一番現世に存在してる存在感があった。ちょっと引いてグループ全体を見ている感じはとても裏方の匂いがしたし、グループのことを語るその瞬間は職人の顔というか、アイドル中島健人とはちょっと違う顔だと思った。かと思えば、自身が求められるアイドル性もきちんと理解していて、瞬間の放出力がすごいなと思う。ここぞっていう時に、ぱん!と一番かっこいい自分をキメることの出来る勘の良さというか、瞬発力を感じる人。

ソロ曲「Mr.jealousy」は一言で言うと攻めてるなーという曲。コンサートで見たら灰になるだろうなって想像つくようなかっこよさに特化した、テレビの中の中島健人しかしらない人に、こんな俺も出来るよ?こういう俺もいるよ?って挑発するような曲でもあるのかなあ。これまでの彼の曲を知らないから、彼らしいらしくないとは比較できないし何とも言えないけど、良い意味で彼のパブリックイメージを突き崩す曲なんじゃないかな。

 

「Electric Shock」

限界振り切るTension 爆音のHeart Beat

 

ふまけんのユニット曲。めちゃくちゃかっこいい!!!!!!!このアルバムで一、二を争うくらいお気に入りです。あー、これコンサートで見たい!!!絶対かっこいい!!!絶対かっこいい!!!!だって音源だけでこんなにかっこいい!!!!!すき!!!!!

勝手な見解だけど、かつん担は好きだと思う!すごいかつんっぽいから!!

 

流行も感動も風化するTime Goes By

光よりも早く駆けろ

進めNext Stage 軌跡残すなら

爪を立てろ 落とせThunderstorm

 

かつんの曲にちょっと爽やかさをプラスしたみたいな、かつんの曲から終末感を取り除いて未来感をプラスしたみたいな曲(語彙力…)

二人の声の重なりがまた絶妙で、これがふまけん…と震えざるを得ない。

 

「無邪気な時間は過ぎやすく」

初回版のボーナストラック。もう好き。大好き。「Electric Shock」かこれかっていうくらい好き。青春の、胸を掻き毟りたくなるような甘酸っぱさ、もどかしさ、切なさが溢れてて、今の三人しか歌えないし、今の三人が歌うからいいし、本当に今しか生まれなかったであろう名曲。

 

アイスティーかきまぜた ストローに寄せる

君の唇に 心でキスをしたよ

 

青い……青すぎてしにそうになる。すき。

 

どれだけ強くならなきゃ

人は生きられないんだろう

それを超える 優しさがこの僕にあれば

 

ここの部分にすごく今のSexy Zoneを感じて、勝手に胸が熱くなるのもまたいい。

ほんとに好き。自分がまだ学生の身分だったら、まさにぴったりで共感出来る曲だし、もう青春と呼べる時代を過ぎた私みたいな年代が仕事帰りにきいても、そういう頃もあったなあと「あの頃」を振り返ってじーんとしたり、ほっこりしたり出来る、どの年齢にも愛されるような曲だと思う。うん。大好き。

 

 

 

とにかく、大人と子供の境界線にいる、子供でもない大人でもない、今のSexy Zoneが切り取られている名盤だと思う。こんなの今しか出せないよなあと思わせる、聴き終った後に青春の残り香が鼻先を掠めて、胸の奥を疼かせる、そんなアルバムだった。

 

「Welcome to Sexy Zone」というアルバムタイトルを聞いた時、目の前で一緒に行こうと手を差し伸べるような五人がいるのかな?と思った。

でも、実際中身を聴いた今の気持ちとしては、そうじゃないなと。どちらかというと、「これがSexy Zoneっていう超かっこいいアイドルなんだよ!」とファンがファン以外に言いたくなるようなアルバムだと思った。彼らにWelcomeされるというよりか、他担にwelcomeって紹介したくなるアルバム。

ここにいるのは、しっかりと前を向いて歩いていく五人の男の子だ。その背中を見せられたという気がしている。いつの間にこんなに大きな背中になったんだろう?と驚かずにはいられないし、ここにはもう、あの日わけも分からずバラを持って踊っていた男の子たちはいないのだと思い知らされた。

特典映像を見た日の自分の呟きを引っ張ってくるなら、今のSexy Zoneには妖艶な美しさがあると思う。匂い立つような和の美しさ。夜に浮かぶ桜の花の、最後のひとひらが密やかに咲いていく瞬間を見ているかのような。早すぎても遅すぎてもいけない。今しかない。思わず息を止めて見入ってしまうような、刹那の美しさ。

 

冬の時を経て、今静かに、花は咲く時を知ったのだと思った。五色の花びらが、音もなく。

花の名前はSexy Zone

どうか、君たちにしか出来ないことを、五人でしか出来ないことを、五人だから出来ることを、君たちなりのやり方で、最後まで成し遂げられますように。

 

Welcome to Sexy Zone(初回生産限定デラックス盤)(DVD付)

Welcome to Sexy Zone(通常盤)(CD only)

これを倖せと呼ぼう 〜(ジャニーズWEST)に思うこと〜

胸の奥がじんと痺れる。
嬉しさ。誇らしさ。待ち遠しさ。
どれも当てはまる気がしたし、どれも違う気もした。ひとかけの切なさが、そこには混じっている。


新しいお仕事の発表が続いている。
小瀧くんの連ドラ確定に続き、重岡くんの映画出演が正式に発表された。
四月から始まる濵ちゃんの舞台のフライヤーも出回っているし、カミちゃんの舞台の公式サイトもオープンした。

キャスト陣の名前が並ぶ中、どの場所にも共通して踊る(ジャニーズWEST)の文字。
溺れるナイフの公式サイトでそれを目の当たりにした瞬間、胸の奥を鷲掴みにされるような気がした。そんな気持ちになったのは、初めてだった。
今までだって、名前の後ろに綴られるグループ名は、何度だって見てきた。
(嵐)(Hey! Say! JUMP)(KAT-TUN
でも、どの時も、こんな気持ちにはならなかったなと思う。何故だろう。思うに、それらはきっと、当たり前だった。私の中で、相葉さんが嵐であることや、伊野尾ちゃんがJUMPであることは、それが当たり前で揺るぎなく、今さら認識し直すほど、特別ではなかったのだ。呼吸するように、瞬きを繰り返すように、太陽が東から昇ってくるが如く、彼らがそれぞれのグループの一部であること、グループを背負ってそこにいることは、当たり前すぎた。

そこまで考えて、だから、これは当たり前じゃないのだ、と気づかされた。
重岡くんが、神山くんが、小瀧くんが、濵田くんが、ジャニーズWESTというグループ名を背負う今は、少なくとも私にとっては、当たり前ではなく、特別なこと。奇跡みたいなものなんだと、心のどこかで感じていたんだな、と思い至った。

ジャニーズWEST)の文字を見ると、ここにいるよ、と言われている気がする。この場所で、ずっと、息をしていくよ、と言われている気がする。それは私の一方的な願いに過ぎないけれど。


彼ら7人に、ジャニーズWESTという帰る場所があること、背負う覚悟と名前があること。
嬉しい、誇らしい、愛しい。
この胸がじんと痺れて、わくわくドキドキが止まらなくなる、この永遠のような一瞬を、幸せと呼ぶのだと思った。

ありのまま、君のまま、幸せを振りまいて

たとえば、「努力」なら山田涼介。

「真心」なら三宅健

「笑顔」なら相葉雅紀

「美しさ」なら伊野尾慧。

私の中には、言葉から連想されるアイドルが決まっている。

 

「幸福」なら、小瀧望

 

君は幸せの匂いがするね - 白米をお腹いっぱい食べさせたい

私が小瀧くんを雑誌の中に見つけた日。

なんて、幸せの匂いがする人なんだろうと思った。

その時の記事にも書いてはいるけれど、小瀧家はすごく仲良しなんだろうなとずっと思っていて、その答えあわせをするように、最近、小瀧くんの一万字インタビューを読んだ。

想像通りというか、想像以上に、小瀧家は仲良しだった。でも、それは何の違和感も驚きもなく、すとんと私の中に落ちてきた。そうでなければおかしいとすら思っていた。絶え間なく愛情を注がれて、すくすく育ってきた人の放つ温かな煌めき。幸せに、色や形や匂いがあるなら、それは小瀧望という姿をしている。そう私に思わせる空気が、小瀧くんにはある。

去年発売のアイドル誌の中で、最近心があったまったことは?という質問に「ラスベガスにいった友達から、現地でペアルックしていた老夫婦の写真を見せてもらって泣きそうになった」と語っていた小瀧くんが好きだ。小瀧くんの柔らかな心が好きだ。他人が見落としてしまうような小さな幸せも、小瀧くんに拾い上げられることで、彼の中で何倍にも増幅され、それは小瀧くん自身を通して、もう一度、世界に還元されていく。彼のまとう幸せの匂いの正体は、そういうものなのかもしれないな、とすら思う。

 

 

今日の「嵐にしやがれ」に出てきた小瀧くんは、まるで知らない人みたいだった。

そこにいたのは、ジャニーズWEST小瀧望じゃなかった。世界で初めて小瀧望という人を見つけてしまったような、そんな衝撃すらあった。

ちょっと探るような、メンバーといる時より数段落ち着いた声。でも、パンやパスタを食べて「うまい」と零れる笑顔はいつもの小瀧君で。大野さんと微笑みあう姿を見て、ああ、大丈夫だ、この二人うまくいく、と思った。

この一週間、小瀧望バーター疑惑で、大野さんと小瀧くんというコンビについて考えれば考えるほど、接点がまっっっったくない二人だなと思えた。もし、二人が同級生で同じクラスで3年間過ごしたとしても、卒業までひとっことも口利かない、みたいな二人だなと初めは思って。でも、大野さんってWESTさんでいうと濵ちゃんの立ち位置なんだよなって思い始めて。こう、懐の広さがね、私はすごく似てる二人だと思う。濵ちゃんと大野さんは。濵ちゃんはどんなに小瀧君が甘えて絡んできても、よしよしって感じで受け入れてされるがままだし。大野さんも、ニノがどんなにお尻触っても、変な無茶ブリしても、それに合わせて延々付き合ってふざけてあげるし。うん、似てる。二人とも、マイナスイオン出してるし。

だから、これは小瀧君が「いける!」となって、大野さんの壁をばーん突き崩したら、面白いことになるんじゃないかなーと思ってる。

いってしまえ、小瀧望。かわいがってもらってくれ、存分に。

そして、外部のお仕事で、たくさんのことを吸収して、また一回りも二回りもいい男になってください。連ドラ出演、本当におめでとう。楽しんで。ありのまま、君のまま、幸せの匂いを振りまいてきてください。

 

小瀧くんも小瀧担も、お互いどきどきわくわくの三か月になるよ。

If you can dream it, you can do it.

ああ、もうすぐ、絶対に忘れられない、春が来る。

さよならは似合わない

Mステを見た。WaTの最期を見た。
彼らを見ようと思っていたわけじゃないのに、期せずして見ることになった。

ああ、うまく言葉にならない。
涙が零れた。
WaTの歩いてきた道なんて、ほとんど何も知らなくて、なのに、どうして、何かが終わる時、放たれる光は痛々しくて美しいのだろう。

私たちは歩く。
道無き道、切り開いていく道、果てしなく続く道。
未来という名前の。
未知という名前の。
希望という名前の。
その先はきっと、明るいと信じて。
辿り着く先にこそ幸せがあると信じて。

誰が悲しみの為に進むだろう。
終わりなんて望まなかっただろう。
幸せでありたい。
笑っていたい。
笑わせてあげたい。
でもいつだって、気づかないうちに季節は進む。

WaTのラストステージに、さよならは似合わなかった。
いってらっしゃい、だった。
道は続くのだから。
まだ少しの悲しみに、風になぶられる頰がひりひりと痛んでも。
明日からも続く、それぞれの道を踏みしめて、笑いながら、強く前を見て。

なにわ侍をみました【ジャニーズWEST結成2周年おめでとう】

君たちにこれから降り続く現実が、どうか、優しい世界でありますように。

 

 

「なにわ侍 ハローTOKYO!!」を見た。

まあまあふざけたタイトルのくせに、初っ端からメンタルをがっすがす抉られて、なんだかずっと、生きた心地がしなかった、というのが正直な今の感想だ。

両手で、今の、2016年の「7人でちゃんと笑っているジャニーズWEST」という現実を力いっぱい握りしめていても、最後まで心の片隅が冷えたまま、途中で何度も「むり、つらい、むり」となって、一時停止するという始末だった。

これはもうすでに起こってしまって、そして幕を下ろした過去の話の追体験に過ぎなくて、しかもフィクションで真実ですらない。なのに、すべてがフィクションではないのが分かるから、辛い。いろんな感情の波に飲まれて、全然冷静には見れなくて、かと言ってテンションがぶちあがるわけでもなく、逃げ出したいのに見届けたい、いや、見届けなくてはならない、というもはや謎の使命感すらあった。DVD一本見終わるのに、そんな笑えるくらいの決死の覚悟が、私には必要だった。

 

 

フィクションの皮を被った現実

2014年の2月5日。日生劇場でなにわ侍は幕を開け、同時に7人のジャニーズWESTが産声を上げた。

ジャニーズWESTがそのデビューに際して、4人という当初の発表から7人へ至るまでの経緯は、かのウィキペディア先生にも概要が載っているし、「ジャニーズWEST デビュー」とかで検索すれば、わかりやすくまとめられた記事もぽろぽろ出てくるので省略するとして、それら現実を下地にして創られたこの「なにわ侍」では、「なにわ侍」としてデビューする若者たちのオーディション風景から始まる。

カウコンの時のように、重岡、中間、桐山、小瀧の名が呼ばれ、重岡の親友である神山はこのオーディションで落ちてしまう。

 

神山「よかったやんけ、シゲ。がんばれよ」

重岡「なんかの間違いや!お前も絶対入ってる!」

神山「名前呼ばれへんかったやろ? そういうことや」

重岡「神山、そんなら俺がお願いしてやる。神山も入れてくれって」

神山「…もういいから」

重岡「……は?」

神山「俺の努力が、足らんかっただけやろ」

 

私「……むり!!!!!! こんなんつらすぎて!!!! 涙で前が見えませんけど!!!! かみちゃん!!!!!」

 

これは現実じゃないけど、でも現実にあったのだ。これと同じようなことが、現実に。

そう思ったら、とてもじゃないけど無理だった。血の気が引く音がした。この舞台に掛けられたフィクションの薄い膜は簡単に破れ去り、綺麗に包み隠されたはずの現実が生々しく私に突き付けられている気がした。

7人でデビュー出来るかもと言われて、やっぱりデビューは4人でと覆されて。それでも大阪に戻れば、否応なしに7人顔を合わせて、一緒に舞台に立たなくちゃならなくて。そりゃ、淳太くんじゃなくても「地獄だった」って言いたくもなる。ていうか地獄だろ。地獄以外の何物でもないだろ。

そういうことをどうしても考えながら見てしまうからもうね、一場だけでHP7割くらい削られた(九場まであるのに)

 

ツインの話と重岡君と重岡君の話

劇中で私の心をがんがん揺さぶってきたのが、三場~五場にかけてだった。

デビューしたものの、コンサートでうまく足並みが揃わず、そのせいで喧嘩別れっぽくなってしまう「なにわ侍」

 

小瀧君はソロでやっている流星君をグループに誘いに行く。

星は一人では輝けない。仲間がいるから輝ける。互いを輝かせ合えるお前らが羨ましいと本音を零す流星君。そんな流星君に小瀧君は叫ぶ。

 

「僕らが一緒になれば! もっと輝ける」

「望みを叶えるには、流れ星が必要なんや!」

後世に語り継ぎたい名言だろ、これ。

 

 

ツインの描く物語は美しい。

その一言に尽きると本当に思う。顔やスタイルがいい。ただそれだけじゃない。

かっこいいとかわいい。

静と動。黒と白。陰と陽。

長男である流星君と、末っ子の小瀧君。

クールかと思えば天然の超イケメン、甘えたがりだけど物怖じしないビッグベイビー。

外からグループを客観視でき、しっかりとした自分という芯を持っていて、ちょっとやそっとじゃ流されたりしない流星君と、中にいてメンバーを好き勝手に弄り倒し、全部を自分のペースに巻き込んで、結局なんだかんだ許される、愛され気質の小瀧君。

ツインタワーとはよく言ったもので、似てるところなんて、本当に身長くらい、他はほとんど全部真逆なんじゃ?と思うのに、考え方やこうしたい、こう見せたいという気持ちがしっかり重なるツインの放つ輝きは、だからいつも強烈に眩しくて美しい。混じりあわない色。でも、重なり合う。響きあいながら高め合い、倍化する旋律。光が影を描くように。影に光を見出すように。絶対的に違う個性を放つひとつとひとつでありながら、二つで一つの完璧な世界がそこにはある。

望みを叶えるには流れ星が必要だけれど、流れ星にだって、叶えるべき望みが必要だったのだと思う。そう思い込まされてる気もするけれど、それでいいやって思える。

おかげさまでVIVIDを生で見るまでは絶対死ねない人生になりました。

 

 

大阪にて、神山君を探しに行った重岡君。

工事現場でバイトをしている神山君を見つけ、もう一度一緒にやろうと声を掛ける。

 

神山「俺はな、お前の夢を応援したいんや」

重岡「俺だけの夢ちゃうやろ。俺ら二人の夢や」

  「神山、お前はグループに、絶対必要な人間や」

 

神山「もう自信ないねんて…!今まで自分に出来ることは何でもやってきたよ、死に物狂いでやってきたよ!! それでも通用せんかったんやぞ?!……俺は、どんだけ努力しても報われへん人間なんやろな」

 

重岡「神山、お前諦めてへんのやろ? 夢掴みたいんやろ?! じゃあ最後まで!根性だして!立ち向かってみろ!…これは、俺ら二人で叶える夢や」

 

 

ちょっと、自分でも頭おかしいかなっていうことを書く。

この五場のかみしげのやりとり。

最初こそ、神山君の身を斬られるような真実の、おそらく本音だったであろう魂の叫びに、むり、つらい、むり、となってたわけだけど、何度も見ているうちに、これは7人を諦めた重岡君(劇中の神山君)と7人を諦めきれない重岡君(劇中の重岡君)という、カウコンから日生初日までの重岡君の心の葛藤をみせられているのではないか、と思うようになった(だいぶメンタルをやられてると自分でも思う)

そう思い始めたら、三場の事務所のシーンも、諦めた重岡君と諦めきれない重岡君のやりとりに見えてきた。

 

三場ではうまくいかなかったコンサートのことで、桐山君と重岡君を中心に、メンバーがばらばらになる様が描かれている。

 

桐山「俺らの世界は一回一回が勝負や!真剣にやれ!」

重岡「勝負って言ってもな、俺ら、アクロバットとか楽器とか、出来るわけじゃないやんか。まだまだ力足りひんのとちゃうかな」

小瀧「ライブ出てみて思っててんけどさ、僕らって、なんか足りひん気がすんねんな。いやそれは…っ、シゲがいうてたアクロバットとか楽器なんかもしらんし、もしかしたらっ……もしかしたら、この四人じゃ、なかったのかもね」

桐山「今さら、何言うてんねん……この四人て決められてんから、この四人でやるしかないやろ?! てっぺんとるんやろ?!」

重岡「てっぺんなんか、こんな状況じゃとられへんよ」

 

もう全部重岡君の心の声に聞こえてくる病!!!

 

桐山「俺だって、わかってるよ。分かってるけど、この四人て決められてしまってんから、この四人でやるしかないやん…!」

  「やっと掴んだチャンスなんや、もう逃したくない」

(めっちゃ余談だけど、ここで照史君が歌う一歩という曲、ジャニワ初年度で山田君が歌い知念君が踊った「Where My heart Belongs」という曲に、とてもよく似てる気がする。こう、歌詞の言ってることの大枠や伝えたいことは、だいたい同じなのかなと思う。全然曲調違うけど)

 

自分の妄想が飛躍しすぎてるのは百も承知で書くけど、こう、重岡君って7人でのデビューを一番諦めてなかった印象がすごくある。写真集で照史君も重岡君は「7人がいい。情けとか同情とかじゃなくて、オレは売れたい。売れるためにはこの7人が必要や」ってきっぱり言ったと証言している。でもそんな重岡君だって、一旦は4人というのを受け入れて、でも7って想いを捨てきれなかったと、一万字インタビューでは述べている。

その、受け入れて、でも捨てきれなくて、だけどデビューを逃したりは出来なくて、そのためには腹を括らなくちゃいけなくて、でも…っていうこの思考の無限ループ!!

それをここでこうして舞台という形で赤裸々に再現されてる気がした。私の勝手な妄想で独りよがりな解釈だけども。重岡君の7人にかける思い、ジャニーズWEST7人のデビューにかける思いが渦巻く三場~五場は本当にメンタル抉られ続けるし、そのせいもあって八場の桐濵の掛け合いは死ぬほど笑えて救われる。

そう、濵ちゃんの存在は救いだ。彼の存在がグループを一つに繋ぐ。なんてまあ、器の大きい人なんだろうと、知れば知るほど思う。

 

 

 

ジャニーズは、いろんなグループがあるけれど、こうしてデビューに関するあれこれを、舞台という形とはいえ、記録に残してもらえたのはとても貴重だしありがたいことだと思う。でも、デビューに関する苦労のことを、語りたがらない重岡君の気持ちが、これを見ながら少しだけ分かる気がした。

辛すぎる。なんだかもう、その一言に尽きるのだ、結局。

私は今こうして映像を見てるだけだから、自分の意志で進めたり止めたり出来る。

でもこの舞台を初日に見た人達の気持ちになると、もう、なんだか、もう、むり…!!!てなるしさ。

有り得たかもしれない未来がリアルに辛すぎる。実際に一度はデビューという希望を粉々にされた神ちゃん、流星くん、濵ちゃんの絶望が胸に突き刺さる。誰かが何かを一瞬でも諦めていたら、今日のジャニーズWESTはなかった。そうなった可能性は十分にあって、もうこれ以上ないってくらい、本人たちもファンも現実の残酷さに振り回されて、今が幸せだからじゃあ全部綺麗な過去になりました、なんて、私はこれっぽっちも思えなかった。思えないから辛い。辛い思いをしただろうっていうのが分かるから。デビューって何なんだ。華々しさの裏で、世界が別の顔で嗤っていたことを、私は何も知らなかった。何も分かっていなかった。あんなこともあったね、あの時は大変だったねと語るには、まだ過ぎた時間が圧倒的に足りないと思った。まだこんなにも生々しい。もしかしたら私はいつまでも、このDVDを見ながら何度でも、デビューの鮮烈な喜びの輝きとともに、一度は潰えそうになった、いや、確実に一度は踏みにじられた夢の断末魔を聴くのかもしれないとすら思う。その度に泣くだろう。その度に現実の厳しさと、何をどうすることも出来なかった自分の無力さを呪うのかもしれない。

そして、今ある現実の幸せを、何度だって噛み締めて確かめる。

 

先日のコンサート終わり、改めて思った。私は、アイドルの笑顔が大好きだって。

彼らが心から笑えているかどうか、それを確かめるために私は、アイドルに会いに行ってるのかもしれない。心から笑って欲しいから、アイドルで良かったと思って欲しいから、アイドルである自分に誇りをもって欲しいから、大好きだよって、叫んでるのかもしれない。

 

DVDの最後、重岡君は言います。

 

ジャニーズWEST、これからも7人で、力を合わせて、全力で突っ走っていきます。これからたくさん、つまづいたり、転んだり、することあると思います。泥まみれになるかと思いますけど、皆さんの前を、これからも歩き続けて、走り続けたいと思いますんで、これからも僕たちに、ついてきてください」

 

重岡君の中では、つまづくことも、転ぶことも、泥まみれになることも決定事項なんだなと思いました。夢を売ることを生業とする世界で、何よりも現実を見据えて、甘えることなく、驕ることなく、夢を夢で終わらせないためにがむしゃらに、走り続けるのがアイドルなんだと、この重岡君の言葉に教えられた気がします。そして、てっぺんのその先に私たちを連れて行くこともまた、重岡君の中ではもう決定事項なんだろうなと思います。こうなったらいい、という希望的観測ではなく、こうなる、という決意表明。それが、君たちをもっともっと強くするし、私の不安や迷いを打ち消してくれる、そんな気がしています。

もう、悲しい雨にはたくさん打たれた君たちだから、どうか、明日からも続いていく世界が、ジャニーズWEST7人にとって、優しいものでありますように。

いつか、てっぺんから見た景色に架かるであろう虹を見て、一緒に笑いあえますように。

 

ジャニーズWESTのみなさん。結成二周年、本当におめでとうございます。

 

人生は笑顔でいれたらマルモウケ 【ジャニーズWEST ラッキィィィィィィィ7公演感想】

前回は感情の走るままに書いたエモさ大爆発の記事だったので、気持ちのクールダウンを一週間かけてやったところで、冷静にコンサートの覚書を書きたいと思います。いぇい。

セトリに触れますので、ネタバレあります。ご注意ください。

 

 

 

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どうか、消えずの灯火であれ【ジャニーズWEST ラッキィィィィィィィ7 福岡24日一部】

私はあと何度、こんな景色を見られるだろう?

私たちはあと何度、こんな日を彼らと一緒に作れるだろう?

 

 

四十年ぶりだか、八十年ぶりだかわからない大寒波の襲来で、1月24日の福岡は朝から交通網が乱れていました。ちらつく雪の中、バスやタクシーを待ち、みんながなんとか辿り着いたマリンメッセだったと思います。

私は10時少し前に会場に着きました。予定の開場時間ではありませんでしたが、中に入れました。

そこから客席が埋まっていくのを、ずっと眺めていました。

開演10分前でも、まだまだ人は入ってきていて、ああ、これは開始が押すんだろうな、という空気でした。案の定、11時になっても客入れは終わらず、開演に先立つアナウンスが流れていました。そのBGMとして、ずっと流れていたインストに合わせて、もう今か今かとスタンバってた会場のみんなのペンラが、少しずつ揺れ始めました。ええじゃないか、を一曲終わる頃には会場に溢れる一体感。続いて粉もんが流れ出し、そこでついに壮大なカラオケ大会が始まります。一糸乱れず揺れるペンラ。本人たち不在の粉もん大合唱。歌い終わると自然と漏れた拍手と笑顔。

 

ぱっと客電が落ちました。OPが流れて、メンバーが滑り出てきて、そしたら、もうその瞬間から、メンバーの空気が、表情が違いました。

全開の笑顔で開口一番、重岡君が「みんなの歌、聞こえてたで!」と言ってくれました。

正直、やってたこちら側としては、そんなに大声ではなかったし、合唱といってもジャニストコールなんかより遥かに小さいもので、本当に自然発生的なさえずりのような歌声だったので、まさかちゃんと聴いててくれたなんて?!というのが最初の印象で。

「お前ら最高や!」と桐山君が続き、そして始まった「ラッキィスペシャル」

もうね、始めっから小瀧君の動きが違くて。

23日も入ってて、小瀧君、ラストのTAMERから後ろの体の切れが尋常やなくて、そこからやっとエンジン掛かってきた!って感じのパフォーマンスだったのが、この一部はド頭からその時見せたみたいな全力のダンスだった。一言も何も言わなくても、小瀧君のやったるで!っていう気持ちがそのパフォーマンスにはぎゅっと込められてたように思えました。

その後のメンバーの挨拶でも、神山君が「みんなの心意気はもう受け取りました。あとは俺らが返すだけです!」と言い切ってくれたり、もうそんなにジャニストみんな喜んでくれるなんて思ってないから、こっちはずっとびっくりするやら嬉しいやら。

終始、お客さんも全力、ジャニストももちろん全力、声出し過ぎてMCの時にはもう一公演終わったみたいに私はけっこうヘロヘロで笑

後半も全力で駆け抜けて、最後、桐山君が締めの挨拶の時、「俺らとずっと同じ景色見てくれる?」と私たちに問いかける中、私はずっと双眼鏡で小瀧君を見ていました。

 

前日も、最後やっぱり泣きそうな顔で、やりきった達成感に満ちたいい顔をしてた小瀧君。

汗にまみれて光る頬を、そっと拭うような仕草を見せるから「え?泣いてる?」と思ってたら、案の定、下を向いて、右手の親指と人差し指で、何度も目頭を押さえながら、彼は静かに泣いていました。それはぽろぽろと涙が零れるような、そんな泣き方ではなかったけれど、静かに一人目頭を押さえ続ける小瀧君を見て、ああ、そうだった、この子はまだたったの19歳なんだった、と思いました。

184cmという恵まれた体躯に、すっかり出来上がっている甘い顔立ち、大人びた的確な突っ込みでメンバーの会話を時に軽快に転がし、いつも大人に囲まれてきたせいか、ものすごく空気を読んで、大人びた顔ばかりみせるから、私はついついいつも、彼の年齢を忘れてしまうけれど、コンサートの終わりに際して、涙していた彼は、年相応の若さと幼さに溢れているように見えました。

小瀧君がなんで泣いていたのかは、わかりません。終わってしまう寂しさか、やりきった、出しきった達成感か、今日の会場の一体感がそうさせたのか、それは分からないけれど、でも、いつも言葉にはしなくても、ふわふわ力を抜いて時に適当にやってるように見せる時もあるけれど、内に秘めた気持ちは真っ直ぐで、純粋で、素直で、やっぱりなんて可愛い人なんだろうと思わずにはいられなかった。一分も、一秒も、見逃したらダメだと思った。だって、一秒ごとに、小瀧望は進化していく、成長していく。どんどんどんどん、今こうしている瞬間にも、大人の、めちゃくちゃかっこいい男性に近づいていってる。そんな予感がして、気づいたらずっと後半は、小瀧君ばっかり見てしまう自分がいました。

正直、今回のジャニストコンに入る前、実はまだジャニストで誰を担当するか決めかねていて、ただ年末の歌番組のパフォーマンスから、気持ち的には重岡君かなあ?なんて思いながら入った2公演でしたが、もうまんまと!ほんとにまんまと、小瀧望に狩られた次第です。

 

 

そして、今日のこの福岡一部を、私は一生忘れないだろうと思います。

今年、これを超えるコンサートに出会えるのか、わからない。いや、今後一生、これを超える一体感をもったコンサートに出会えるのかわからない。

それぐらい、今日の公演は、ファンとアイドル、双方の心が込められていたように思います。

ステージの上と下。

幕の向こう側とこちら側。

私たちファンと、アイドルの世界は、いつもそんなふうに線の引かれた世界です。

でも今日、あの会場にいたジャスミンと、ジャニストは、その一線を飛び越えたと思います。

イヤモニを通じて、開演前の客席の声は聞こえているのだそうです。

始まる前、みんな自分のイヤモニを指で押さえて、ジャニストみんなで私たちの壮大なカラオケを聴いてくれていたそうです。

V6の三宅さんは言います。真心が込められたものは、必ず人に届くのだと。他人を動かすのだと。私もそう思います。私はやっぱり、心の込められたものが好きです。それが見ず知らずの他人でも、誰かと心の通い合う、その瞬間が好きです。

今日のジャニストコンはまさに、ファンとアイドルの真心が本当の本当に通い合った、奇跡の一公演でした。後にも先にも、こんなお互い全力で、気迫で殴り合うみたいに声出して踊りまくるようなコンサート、きっとない(笑)本当に、心から、こんなコンサートに巡り会えて、本当に本当に私は幸せ者だと思います。

8年ジャニヲタやってきて、ずっと見たいと思っていた景色を今日、見ることが出来ました。

あの会場にいたすべてのジャスミンと、最高のコンサートを作ってくれたジャニスト、関西ジャニーズJr.、関わる全てのスタッフの方に、ただただ感謝です。あの会場に来たくても来れなかったすべてのジャスミンにも、ジャニストの気持ちが届きますように。最後まで空席のことを心配してくれていました。いつ来てもいいように会場をあっためとく義務があるとまで言ってくれてました。愛されてたよ!マジで!!

 

もしも、これから先、私の声は、気持ちは、アイドルには届かないのではないか、そんなふうに迷い不安に思うことがあるとして、その時には絶対、私は今日のこの公演を思い出すでしょう。この記憶は、私のジャニヲタ人生を照らし続ける、一つの道標になるに違いない。そう思います。

「人生で、生きててよかったと思う瞬間があると思うんですけど、俺にとっては今日の始まる前が、その瞬間でした」

重岡君のこの言葉が、今日のジャニストみんなの気持ちの総意だったような気がします。デビューの前、また、デビューに際して、たくさん色んな壁を乗り越えなくてはならなかったWESTの7人にとって、これまで進んできた道は、もしかしたらしんどいことの連続だったかもしれません。それは茨のような、泥の中を掻き分けて進むような道で、思うようにいかない現実に、打ちのめされることもあったかもしれません。どんなに頑張っても、デビュー出来ないなら、アイドルを諦めようという選択肢も、あったのかもしれません。でも今日のあの瞬間に、その全てが報われたと思ってくれたのだとしたら、アイドルを、ジャニーズを愛する一人のヲタクとして、こんなに、これ以上嬉しいことはありません。

ジャニーズWESTの7人が、これから先、ふとした時に、アイドルとしての自分に迷うような瞬間、しんどいなと思うような瞬間があるとして、その時には、今日のこの公演が、どうか彼らの背中を押す、彼らに進む力を与える、確かな光になりますように。

 

自分史上本当の本当に最高のコンサートでした。今日あの時間を一緒に過ごせた全ての人と、この巡り合わせに感謝します。ありがとうございました!!!!!